FC2ブログ
 
■プロフィール

◉ 温泉呑んべえ

Author:◉ 温泉呑んべえ
at:東京・阿佐ヶ谷
favorite:温泉・酒・レトロ




▼リンク

どこにでもある風景
バーチャル神社

■最新記事
■最新コメント
■最新トラックバック
■月別アーカイブ
■カテゴリ
■検索フォーム

■RSSリンクの表示
■リンク
■ブロとも申請フォーム
■QRコード

QR

霧の中にあるものは?


近ごろ著名人の訃報が相次いでいるが、
そのなかでも一番ショックだったのが、
1月24日に撮影中に交通事故に遭いこの世を去った、
ギリシャの映画監督のテオ・アンゲロプロス。
マイベスト3に入る映画監督だった。

1980年「アレクサンダー大王」でベネチア国際映画祭金獅子賞、
1998年「永遠と一日」でカンヌのパルムドール。
そのほか代表作に「旅芸人の記録」「シテール島への船出」、
「ユリシーズの瞳」などなど。

ひと言でいってしまえば、哲学映像。
人間の思想や思考を映像として表現することに徹底するかのように、
カット数が極端に少ない長回しに、少ない台詞。
もうひと言つけくわえるなら静の世界。
映像すべてが詩的で美しい。
ほとんどのシーンが曇天や霧雨のもとで撮られており、
まるで苦悩する人の心の心象風景を移しているかのような映像は、
上映時間の間、観ている人を心の奥底に漂わせる。

さらにさらにもうひと言つけ加えると、それは退屈。
まるで睡眠誘導剤のごとく、
自室で呑みながら観ていると最後まで見通すのは不可能と思えるほど、
人の心の波間を行ったり来たり。
それは白昼夢であり、時には悪夢でもある。
まるで人生のゆりかごに揺られているかのような、
そんな映像作品だ。

そんな彼の作品群の中でもひときわ好きなのが、
幼い姉弟が父を訪ね歩くロードムービー、1988年作「霧の中の風景」。
この作品を映画館で観て以来、この監督のファンになったわけだが、
ぶっちゃけ、ほかの作品は睡眠誘導剤の効果がばっちりで、
最後まで観た作品は少ないけれど、この1作だけで十分。
心の霧笛が鳴り続けて泣き止まない。

ちなみにこの作品の音楽でサックスを吹いているのが、
ノルウェーのJAZZサックス奏者、ヤン・ガルバレク。
大好きなミュージシャンの一人で、彼の吹き奏でる音色も
北欧の空のごとく曇天色をしていて、まさしく霧の中の風景。

テオ・アンゲロプロスの作品は、
すべて紀伊国屋書店が権利をもっているので、
レンタルで借りるのもひと苦労。
それゆえ、この監督の作品は世間ではあまり知られていないけれど、
たまにテレビの深夜放送でやったりするので、是非。

おそらく、気がついたら朝かと思う。

とある日々 | 23:09:24 | トラックバック(0) | コメント(2)
コメント
私はコウノトリ・・・と旅芸人しか見てませんが、霧の中、是非見たくなりました。
ところで、私に最も効いた睡眠誘導剤的映画は、タルコフスキーの『ノスタルジア』です。冒頭、1シーンの10分くらいで寝てしまいました(笑)。
2012-02-02 木 23:05:31 | URL | サッシー [編集]
サッシーさんなら、
きっと気に入ると思いますよ。。
2012-02-03 金 16:25:45 | URL | akaisankaku [編集]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する