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鉾町にて
 
 
ひさかたぶりの祇園祭。 
 
最後に祇園祭を見たのは、 
おそらく今から26年くらい前の宵山の夜だったっけ。 
 
京都の人にとってこういう祭りは、 
子どものころに一度見に行けばそれでいいわけで、 
あとは、友人や知り合いの付き合いか、 
デートくらいしかわざわざ出かけようとは思わない。 
だって、人がうじゃうじゃいるものね。 
 
今回はちょうど京都にいることもあって、 
思い立って、というか閑なので宵々山を昼間に訪ねてみた。 
ほんとは提灯に灯りが入って、 
鉾町に祇園囃子が流れる夜に行くのがまっとうなのだけど、 
夜はほんとにうじゃうじゃうじゃと人がいるし、 
各鉾の極彩色のお飾りも明るいほうがはっきりと見えるし、 
余裕をもって鉾を見るなら昼間がいいのだ。 
 
で、まず最初に訪ねた鉾は「南観音山」。 
この鉾、実は今から33年前にバイトでひっぱったことがある。 
ひっぱったというのは、祇園祭のメーインイベントの山鉾巡行。 
あれはたいてい学生がアルバイトでひっぱっているということを 
知っている人は少ないだろう。 
鉾の上に乗ってお囃子を奏でているのは鉾町の人。 
あと、引っ張るのを指示している人も鉾町の人。 
その他大勢の引き手はみんなバイト学生なのだ。 
 
まあ、学生も京都の学生活の思い出になるし、 
バイト代ももらえるしで、昔は誰もがやりたがる人気のバイトだった。 
京都の祭りは参加型ではなく、鑑賞型なので、 
けっこう貴重な体験にもなるしね。 
 
京都の祭りバイトといえば、 
そのほかにも京都三大祭りの「葵祭」と「時代祭」がある。 
どちらも古式豊かな衣装に身をまとった人たちの行列で、 
今でいうとネズミーランドのエレクトリックパレードの 
いにしえ版みたいなもんである。 
 
葵祭はパンフレット売りのバイトをしただけで、 
実際の行列には参加したことはないが、 
時代祭はバイトで行列に参加した。 
これも行列している人たちのほとんどが学生バイトで、 
信長だとか、家康だとかの要人だけが地元の人といった図式になっている。 
そのときは足軽の役をおおせつかい、 
御所から平安神宮まで馬に乗った主人のあとを椅子みたいなものを持もたされて、 
延々と京都の町をねり歩いたものだった。 
 
そういう学生時代の思い出もあって、 
昔、この鉾をひっぱったよなあと感慨にひたりながら鉾を眺めていたのだが、 
あまりの暑さに一旦、鉾町を離れ、新京極の「京極スタンド」へ避難。 
暑さで乾ききった喉は冷え冷えのビールでまさしく極楽。 
さらにハイボールを一杯呑んだあと、 
またまた鉾町に戻り今度は鉾の上に昇ることにした。 
鉾に昇るのは今回が始めてだったけれど、 
上から見る風景はけっこう爽快。 
引き手から昇格したようで、何となくうれしい。 
 
南観音山は鉾に昇る、いわゆる拝観料が300円、 
それに厄よけのちまきが500円と、ほかの鉾に比べるとかなりお安い。 
だって、だいたいが拝観料700円から1000円とか、 
厄よけちまきも1000円くらいするからねぇ。 
さすがに自分がひっぱった南観音山だけはある。 
 
で、訪れる観光の人たちも穏やかな人ばかりで、 
その周辺にいる人たちがすべて善人っぽいのが、妙に不思議だった。 
後ろから自転車で追い越して行った地元のおばちゃんが、 
ちょっと鞄にふれただけなのに、すごおく丁寧に「ごめんなさい」と 
言って通り過ぎていったり、 
道をすれ違うひとたちの顔が何故かみんな天真爛漫な笑顔だったり、 
鉾に昇る順番待ちをしているときに側にいた人と、 
ごくごく自然にお話をしたり。 
 
そのあとその場を離れ、ほかの鉾を眺めながら駅に戻って電車に乗ったとたん、 
周りにいる人たちの雰囲気がいつもの感じに逆戻り。 
ああ、あの時のあの場所って、特別な瞬間だったんだと、 
なんだか妙にしあわせな気分を味わってしまった、 
夏の日の暑い午後であった。 

とある日々 | 17:28:14 | トラックバック(0) | コメント(0)
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