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どこにでもあるようでどこにもない酒場♯3


小松川の京葉道路添いに「高崎屋」はぽつんとある。

バスから見かけた、大きな「大衆酒場」という文字にひかれて入店。
L字型のカウンターの中で初老の親父がひとりで切り盛りしている。
店内には造花だが大きな花が飾ってあったり、
なんとなく乙女チックな雰囲気が、ちょっぴり怪しい。

酒、つまみ共、やけに安い。
ニシンの丸焼きが380円。チンして解凍していたから、
鮮度は期待できない。でも、この値段で文句もない。

客はほかにおらず、あとから来る気配もない。
かつては、多くの常連さんで賑わっていたであろうこの店も、
常連さんの高齢化などでだんだんと寂れてきたのだろうか。
控えめな親父は話しかけてこないし、
かといって居心地が悪い訳ではなく、たんたんと時間が流れていく。

グラスや食器類がすべてくたびれていて、
酒も料理にも覇気がなく、
親父もどこかくたびれていて、
呑んでいる間も、目の前で店全体が刻々と朽ちて行くような錯覚に陥る。

大林宣彦監督の名作「廃市」のラストでは、
「そして彼は町が崩れていく音を聴いたように思うのだった」という、
監督自身のナレーションが印象的だったが、
ここ大崎屋の店をあとにしたとき、
ふと、店が崩れてゆく音を聴いたような気がした。

どこにでもありそうでどこにもない酒場 | 08:38:48 | トラックバック(0) | コメント(0)
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